極私的アルバム評その270 - STURM UND DRANG 「Rock 'n Roll ・」
STURM UND DRANG
「Rock 'n Roll Children」
1.Last Of The Heroes
2.River Runs Dry
3.Break Away
4.Sinner
5.A Million Nights
6.Alive
7.These Chains
8.That’s The Way I Am
9.Life
10.Heaven (Is Not Here)
今やヨーロッパにおけるHMの一大産地となったフィンランド出身の期待の若手、Sturm Und Drangの2'ndアルバム。
このバンドは全員現役の高校生という非常に若いバンドであるが、現在トレンドとなっているラウドでエモーショナルなサウンドでは無く、EDGUYやSONATA ARCTICAを思わせるメロディックでオーセンティックなHMを聴かせている。
前作に比べ曲構成、演奏力とも向上しているが、その若さゆえ、クリーンなハイトーンヴォーカルにはまだまだ「青さ」が残るし、表現力の点でも物足りなさを感じる。
しかし、この若さでトレンドとは無縁とも言える実にオーソドックスなHMに徹しているというのは嬉しい限りであり、ベタではあるが、シンガロングを誘うようなキャッチーなメロディに溢れた楽曲が魅力的だ。特に疾走感のある①~③の流れは絶品で、曲作りの巧さが光っている。
まだまだ伸びる要素を持ったバンドであり、今後どのように”進化”していくか、非常に楽しみな存在である。