極私的アルバム評その281 NEGATIVE 「NEON」 | 雑文にて候

極私的アルバム評その281 NEGATIVE 「NEON」

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NEGATIVE
「NEON」

1. No One Can Save Me Tonight
2. End Of The Line
3. Love That I Lost
4. Blood On Blood
5. Believe
6. Celestial Summer
7. Jealous Sky
8. Days I'm Living For
9. Since You've Been Gone
10. Kiss Of Hope
11. Fucking Worthless
12. Neon Rain
13. Eat You Alive


フィンランド出身のNEGATIVEの通算5作目、メジャーレーベルWarner Musicと契約してのワールドワイド・デビューとなるアルバムである。

これまではっきり言って彼らのアルバムはまともに聴いたことが無く、フロントマンであるヨンネ・アーロンの美形ぶりばかりが取り出たされて一人歩きしているような気がしていて、正直余り聴く気が起きなかったというのが正直なところだった。

しかしこのアルバムは良い。一度聴いただけで強力に耳が惹き付けられてしまった。
北欧らしいメランコリックなメロディを軸としながらも、アメリカンロックが持つダイナミズム・キャッチーさに溢れたサウンドは、アメリカのマーケットでも高い評価を得るであろうし、彼らをより高いステップに押し上げるような強力な力を持っていると思う。

LAでのレコーディングによる効果か、サウンド・音楽性も非常に洗練されており、ヨンネのヴォーカルもやや危うさも垣間見られるものの、力強さ・説得力も増している。
もっともファンとしては、その危うさも魅力の一つなのだろう。

全体的に佳曲が揃った好盤であるが、特に④~⑧の流れは一聴の価値あり。
アメリカで活躍するメジャーバンドにも引けをとらない、次作への期待が大きく高まる正に「大化け」したアルバムだ。