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祝!!!アルバムレビュー300枚達成!!!

遂にアルバムレビュー300枚を達成致しました。


300枚が目標・到達点では無いのですが、我ながら良く書いたなあと思っております。


どちらかと言えば筆不精の自分が、時には書きたいことがサッパリ浮かばないスランプになったり、1日に2~3枚のレビューがさらさら書ける絶好調になったりと、右往左往しながらも何とかここまでやってこれました。

これもひとえに皆様のご支援のお陰と思っております。


昨年末より仕事も忙しく、プライベートでも色々とあったことから、レビューがすっかりご無沙汰となってしまいましたが、ようやく時間が取れるようになったため、自分なりのペースで書き続けていこうと思っております。


長きにわたりご支援ありがとうございました。そしてこれからも末永くよろしくお願いいたします。



極私的アルバム評その277 - Oliver Weers 「Get Ready」

雑文にて候-Oliver Weers

Oliver Weers
「Get Ready」


1. Calling Out For You
2. Hands High
3. Even Giants Cry
4. First Day Of Our Life
5. Will You Be Mine
6. Crawing Back Again
7. Angel
8. Army Of Me
9. Pleasure Train
10. Coming Home
11. Get Ready
12. The Show Must Go On



ドイツ出身、その後デンマークに移住し活動を続けるOliver Weersのデビュー・ソロアルバム。

いまいちパッとしない地味なアルバムジャケットに余り惹かれないなと思いつつ、一聴してその凄さに参ってしまった。


そのサウンドは正にアメリカンマーケットを席巻し最も勢いのあった「Geffen」時代のWHITESNAKEを彷彿とさせるサウンド。

何と言ってもオリバーの、ディビット・カヴァデール+ヨルン・ランデといった趣の素晴らしいヴォーカル、マルコ・メンドーザ、トミー・アルドリッジの元WHITESNAKE組による強力なリズムセクション、キャッチーでゴージャスでメロディアスで、高品質なプロダクションはとてもインディーとは思えない。


グレン・ヒューズのツアーギタリストも務めるソレン・アンダーセンの派手過ぎないツボを押さえたギタープレイも楽曲に彩りを添える。


そのソレンとオリバーの競作による楽曲のクオリティも驚くほど高く、極端な話、本家WHITESNAKEの最新アルバム(Good to be bad)よりWHITESNAKEらしいアルバムに仕上がっていると思うし、聴いた後の爽快感、高揚感はこちらの方が断然上。


こういう才能のあるミュージシャンが凄いアルバムを出してくるから、ヨーロッパ特に、北欧の音楽シーンは侮れないのだ。

極私的アルバム評その276 - WARRIOR 「FIGHTING FOR THE EARTH」

雑文にて候-warrior

WARRIOR
「FIGHTING FOR THE EARTH」

1. Fighting For the Earth
2. Only the Strong Survive
3. Ruler
4. Mind Over Matter
5. Defenders of Creation
6. Day of the Evil (Beware)
7. Cold Fire
8. PTM1
9. Welcome Aboard

「LAメタル」と聞くと、まずルックスも音楽性も派手・華やかというイメージが浮かぶ。

最近でも聞かれる「ヘアメタル」などという言葉の通り、顔にはメイクを施し、ボリュームのある髪型にカットTシャツや派手な衣装、派手なペイントを施したギターやベース、キーボードを大胆にフューチャーした煌びやかなサウン
ド、概ねそのようなイメージを持たれるに違いない。

このアルバムは、そんなLAメタルが終わりを迎えようとしていた85年にリリースされたアルバムであるが、いい意味で全くLAメタルの色に染まっていない、実にオーセンティックでドラマティックなサウンドを聴かせるアルバムに仕上がっている。

後にスティーブ・スティーブンスとATOMIC PLAYBOYSで共演する、ペリー・マッカーティのパワフルでよく伸びるヴォーカル、日系のギタリストであるトミー・アサカワとジョー・フロイドの2人による、ドラマティックで欧州的な香りのするウエットなツインギター、JUDAS PRIESTなどの正統的なHMバンドからの影響を感じさせるサウンドは、同時期に活躍したARMORED SAlNTらと比較されるが、こちらの方がより叙情的で日本人好みのサウンドであり、やはりトミーの奏でる日本人の琴線に触れるような繊細なギターフレーズが、サウンド作りの上で非常に大きな役割を果たしていると言えるだろう。

結局バンドは、地味な扱いで余り大きく取り上げられる事も無く短命に終わってしまう。

時代に流され、翻弄されてしまった不運なバンドであるが、そのサウンドは今聴いても色あせる事の無い魅力に溢れたアルバムであると言える。